本棚から  〜新しい本の紹介〜
 
新しく店の本棚に入った絵本を中心に紹介します。季節に合ったものや、以前紹介しそびれたものなどもあります。
「これ、みたよ」とか「よかったよ」という感想や、あなたのお気に入りの絵本などを掲示板でをご紹介ください。

   
2003 1月 2月 3月 4月 5月
2002 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
2001 7月 8月 9月 10月 11月
2000 工事中
1999 工事中




181  2003年 5月 本棚から
『かくれんぼももんちゃん』
とよたかずひこ 童心社 八〇〇円
 ももんちゃんシリーズ五冊目。かくれんぼしてみつけたのは、船と車と飛行機。かくれんぼがわかると楽しめる。
『どいてよ へびくん』
五味太郎 偕成社 八〇〇円
  どいてよ、と言うのはどんな時?ちょっと意地悪なへび君に困り顔。オチが可愛い五味ワールド。
『ピクニックへ行こう』
パット・ハッチンス作・絵 たなかあきこ訳 徳間書店 一四〇〇円
 めんどりと、がちょうと、かもがピクニックへ。
どこでお弁当を食べようか?あれ?誰が食べてしまったの?
絵を見ていたらわかるよ。
『まあちゃんのまほう』
たかどのほうこ作 福音館書店 七四三円
 まあちゃんが魔法をかけると、お母さんがたぬきになっちゃて??待望の傑作集化。
『ゆうびんやさんのホネホネさん』
にしむらあつこ作・絵 福音館書店 七四三円
ホネホネさんは木を登り、穴にも池にも潜って配達します。配達された手紙が楽しい。
『はるになったら』
シャーロット・ゾロトウ文 ガース・ウィリアムス絵 おびかゆうこ訳 徳間
書店 一四〇〇円
 小さい弟に語りかけるお姉ちゃん。これも品切れになってから久しい、待望の復刊。
『ちびうさまいご!』
ハリー・ホース作 千葉茂樹訳 光村教育図書 一四〇〇円
 誕生日のちびうさは、家族で遊園地に行く。そこでまいごになっちゃって…。細かく描きこまれた情景が楽しめる。
『ハロー!オズワルドーあたらしいともだちー』
ダン・ヤッカリーノ作 青山南訳 小峰書店 八八〇円
たこのオズワルドはビッグシティーに引っ越してきた。アメリカでイラストレーターとして活躍中の作家、ユニークな絵が面白い。
『ともだちからともだちへ』
アンソニー・フランスさく ティファニー・ビーク絵 木坂涼やく 理論社 
一三〇〇円
パジャマのまんまで落ち込んでいるクマネズミのところへ、手紙が来ました。誰からだろう?あたたかい絵が素敵。
『ありがとうのきもち』
柴田愛子文 長野ヒデ子絵 ポプラ社 一二〇〇円
 あそび島シリーズ第三弾。引っ越しすることになったあーちゃんは、みんなにありがとうカードを作って贈った。
でもあきは受けとらない?!
『グレイ・ラビットとヘアとスキレル スケートにいく』
アリスン・アトリー文 マーガレット・テンペスト絵 神宮輝夫訳 童話館出
版 一四〇〇円
 
 寒い冬、グレイ・ラビットたちはスケートに出かけました。絶版になっていたシリーズ。続刊刊行予定。
『こぶとり』
『したきりすずめ』

瀬川康男絵 松谷みよ子文 フレーベル館 一五〇〇円
 七〇年に講談社からでていたものの復刻。瀬川さんの絵が良い。
『版画のはらうたV』
くどうなおことのはらみんな詩 ほてはまやかし画 童話屋 一三〇〇円
 のはらうたT〜Wからピックアップした版画カレンダーの原画に、新作を加えた詩画集。
『ちちんぷいぷいーことばの宝箱ー』
川崎洋・木坂涼編 杉田比呂美画 岩崎書店 一二〇〇円
  子ども時代に親しんだあそび歌や言い回しを集めました。今の子ども達はどれだけ知っているでしょう。
『うまれるいのち つながるいのちー生と性を見つめよう』「生きる」ってな
んだろう2
きくちさかえ文 三輪滋絵 実業之日本社 二〇〇〇円
 
 マタニティ・コーディネーターのきくちさんによる、小学生向けの話。
『う・ん・ち』
なかのひろみ文 ふくだとよふみ写真 福音館書店 一七〇〇円
  
 いろんな生き物のうんちシーンやうんちを写真で見せ、うんちについて考える。

『金子みすゞを歌う みんなを好きになりたいな』
吉川しげ美 はたよしこ絵 クレヨンハウス 一四五〇円

  見開きにカラーの絵とみすゞの詩、次の見開きは、みすゞの詩を歌ってきた著者のエッセイ。楽譜つき。
『人と人とのかかわりを育てる 赤ちゃん編 あやす・あそぶ@』
藤田浩子編著 保坂あけみ絵 一声社 700円
 赤ちゃんとの遊びを、人とのかかわりをベースにして語る。4コマ漫画もついてわかりやすい作り。
『あそび名人12人』
福尾野歩・芹沢義泰・ケロポンズ・新田新一郎・降旗信一・関根秀樹・木村
研・金子しゅうめい・米村傳治郎・田村忠夫・藤本ともひこ・花輪充 クレヨ
ンハウス 二六六七円

  
 月刊「クーヨン」から生まれた、様々な遊び事典。イラストや写真でわかりやす。


 

『中川ひろたかグラフティー歌・子ども・絵本の25年』
中川ひろたか 旬報社 一六〇〇円
エッセイを書くはずが回顧伝、自叙伝になっちゃった。
中川さんのエッセンスがぎっしり。


もどる↑

 




178  2003年 2月 本棚から
『ねえ だっこ』
いちかわけいこ作 つるたようこ画 佼成出版社 一三〇〇円
 お母さんはあっくんが眠るまでだっこ。じゃあ、お猿さんのだっこはどんな風?キリンさんのだっこは?お姉ちゃんはお母さんのお手伝いをしながら、次々聞いていきます。暖かいさを感じます。
『のりものいっぱい』
柳原良平 こぐま社 九〇〇円
  分かりやすくシンプルにデザインされたさまざまな乗り物が色々登場。小さい人に。
いただきま〜すシリーズ
『おにぎりくん』
『からあげくん』
「たまごやきくん』

村上康成 小学館 各一〇〇〇円
 子どもの大好きな食べ物ができるのを、単純な言葉でみせていく。最後は「みんなみんな あつまって ピクニックへ レッツゴー」。
『リボン♪ららら』
前田まゆみ 岩崎書店 一〇〇〇円
 クマさんにリボン結んであげたいな。ののちゃんはお母さんからリボン結びの歌を教えてもらいました。うれしくなってみんなにリボンを結んであげました。
『サナのあかいセーター』
なりたまさこ作・絵 ポプラ社 
一二〇〇円
おばあちゃんが送ってくれたセーター、ちょっと小さいから引っ張ったらのび過ぎちゃった。それで洗濯したら今度は小さくなりすぎた。サナのシリーズ三作目。
『あしたえんそく!らんらんらん』
武田美穂 理論社 一〇〇〇円
 明日遠足だから、早く寝る!でも、天気予報大丈夫かな?色々してたら眠れなくなっちゃった、どうしよう。遠足前日の子どもの気持ちを愉快に描く武田ワールド。
『ぼうさまのき』
瀬川康男絵 松谷みよ子文 
フレーベル館 一五〇〇円
 一九七一年刊の講談社のものを再構成した「日本むかし話」シリーズ。
 大雨の後、座頭ぼうさまが流れてきたので、供養して埋めたら、そこから大きな木が生えてきた。
『さるかに』
瀬川康男絵 松谷みよ子文 
フレーベル館 一五〇〇円
柿の赤、カニの赤、さるの顔の赤がきいた絵。
『かちかちやま』
瀬川康男絵 松谷みよ子文 
フレーベル館 一五〇〇円
迫力ある絵はお勧め。
『わたしのいえはごにんかぞく』
トメク・ボガツキ絵 
エミリー・ジェンキンス文 木坂涼訳 講談社 一六〇〇円
 私の家は五人家族。人間が三人、猫が二人。そのうちミルクを好きなのは○人で、、、と、さまざまなバリエーションで家族を数えつつ、みんなの生活を描く。
『3びきのぶたたち』
デイヴィッド・ウィーズナー作 
江國香織訳 BL出版 一六〇〇円
 「昔々…」と始まったはいいが、ぶたたちは物語の外に逃げだし、マザーグースや、他の物語のドラゴンと出会う。似たパターンの絵本はあるが、これも紙面や色の使い方で秀作。
『くまのアーネストおじさん セレスティーヌのおいたち』
ガブリエル・バンサン作 もりひさし訳 BL出版 一三〇〇円
 ついにセレスティーヌが聞いた。「私、どんなふうに生まれてきたの?」
アーネストは広場で拾ったことを話します。バンサン遺作の最終巻です。
『あしたのあたしはあたらしいいあたし』
石津ちひろ詩 大橋歩絵 理論社
言葉遊びや、心をくすぐる詩が詰まっています。大人にもお勧め。
『おまじないー現代日本童謡詩全集1』
工藤直子詩 長新太絵国土社 
一六〇〇円
 今まで発表された詩の中から、歌になっているものを中心に集めました。楽譜つき。
『パイがいっぱい』
和田誠 文化出版局 一三〇〇円
 言葉遊びと詩。
『虎落笛(もがりぶえ)』
富安陽子作 梶山俊夫絵 あかね書房 一四〇〇円
  男の子は原っぱに凧揚げしようと出かけました。すると強い風の中から声がしたのです。ちょっと不思議なお話。
『のうさぎのおはなしえほん1 ともだち』
片山令子文 片山健絵 ビリケン出版 一三〇〇円
 ふまんやのふくろうと何でも楽しもうとするのうさぎのかけ合い。シリーズ続巻の予定。
『いつもだれかが…』
ユッタ・バウアー作・絵 上田真而子訳徳間書店 一七〇〇円
 おじいさんは言う「昔から何をやってもうまくいくんだ」。絵では天使がいつも手助けしてくれている。クスリと笑える絵本。
『フィリピンと出会おう』
ピナツボ復興むさしのネット・山田伸男・出口雅子 国土社 一六〇〇円
  食べたり、遊んだりできるものの作り方や、一緒の楽しめるフィリピンの言葉や歌などが分かりやすく紹介されている。
『アフリカの森の日々ーわたしの愛したチンパンジー』
ジェーン・グードル著 松沢哲郎監訳 赤尾秀子訳 BL出版 二〇〇〇円
 
動物好きの子ども時代の話から、チンパンジーたちのさまざまなエピソード、そして悲惨な環境にいる現在のチンパンジーたちの話。沢山の写真が心に響く。小学生中学年以上



もどる↑





177  2003年 1月 本棚から
『ゆめのゆき』
エリック・カールさく あおきひさこやく
偕成社 二四〇〇円
 農場のおじいさんと動物たちがいました。雪が降ってくると、、、。
透明フィルムに白いゆきを描くしかけ。
最後のページでは音が鳴ります。
『ミドリちゃんとよっつのけいと』
おおしまたえこ ホプラ社 一二〇〇円
 ミドリちゃんがおばあちゃんの部屋に行くと、おばあちゃんは毛糸を抱えていました。緑の毛糸がコロンと転がると、、。
『ぼくがあのこをきらいなわけ』
磯みゆき ポプラ社 七八〇円
 公園で会うあの子、きらいなわけは、、、。
良く分かるパターンだけれど、テンポの良さで読まされてしまう。
シリーズ第三弾。
『だんだんやまのそりすべり』
あまんきみこ作 西村繁男絵 福音館書店 
一一〇〇円
 いっちゃんは怖くて山のてっぺんからそりで滑り降りられず、一人取り残されます。反対側からのぼってきた動物たちの中でも、取り残された子がいました。
『ぼくたちゆきんこ』
マ−ティン・ワッデル文 
サラ・フォックス=デイビーズ絵 
山口文生訳 評論社 一三〇〇円
 雪の中に出たこぐま達。「ぼくたちゆきんこ!」ママとゆきんこごっこ。こぐま達のかわいらしさに大人が楽しめそう。
『おたまさんのおかいさん』
日之出の絵本制作実行委員会文 長谷川義史絵 エルくらぶ 一八〇〇円
 おたまさんは、朝からおかいさん(茶粥)を作る。孫らが食べた後から、近所の六さんが来たので食べさせた。近所の夫婦げんかもおかいさん持って駆けつける。見返しにおかいさんの作り方付。
『シロクマをさがしに』
ハリー・ホース作 千葉茂樹訳 光村教育図書 一四〇〇円
 わしは、シロクマを北極で見たいとずっと思っていた、ついに犬のルーを連れて出発した。ユーモアたっぷりの冒険を楽んで。
『野うさぎのフルー』
リダ・フォシェ文 
フェードル・ロジャンコフスキー絵 
石井桃子訳 童話館出版 一四〇〇円
 復刊が待たれていたシリーズを、一九三〇年代の初版の忠実に絵本として復刊されました。『リスのパナシ』『かわせみのマルタン』など以下続巻
『ともだち』
谷川俊太郎文 和田誠絵 玉川大学出版
一二〇〇円
「ともだちって かぜをうつっても へいきだっていってくれるひと」シンプルな言葉の中に思いが詰まっている。
『ケイトと豆のつる』
メアリー・ホープ・オズボーン文
ジゼル・ポター絵 おがわえつこ訳 
セーラー出版 一五〇〇円
 「ジャックと豆の木」の翻案で、こちらは女の子が主人公。妖精が陰ながら応援する。洒落た絵が素敵。
『シンドバッドのさいごの航海』
ルドミラ・ゼーマン文・絵 脇昭子訳 
岩波書店 一九〇〇円
 シンドバッドが、同名の乞食を屋敷に招待して語る奇想天外なさいごの航海の話。
『なんだかうれしい』
谷川俊太郎+だれかとだれか 福音館書店
一九〇〇円
 一九人ものアーティストの絵や写真に一言をつけた。「たくさんのふしぎ」二〇〇一年四月号を増補改訂版。
『おじいさんの旅』
アレン・セイ ほるぷ出版 一六〇〇円
 おじいさんは若い頃、アメリカに渡った。娘が育った頃、日本に戻ったがカリフォルニアが忘れられなかった。淡々と語る中に強い郷愁が感じられる。
『魔女になりたかった妖精』
カルル・クヌート絵 ブリジット・ミンヌ文 
目黒実訳 ブロンズ新社 一六〇〇円
 ローズマリーは妖精でいるのは退屈で、魔女になりたいと、家出しました。ママはすぐに帰ると思っていたけど、、、。ティーンに勧めたい絵本。
『白鳥とくらした子』
シシリー・メアリー・バーカー作・絵 
八木田宣子訳 徳間書店 一九〇〇円
 「花の妖精」で知られる作者が書いたお話。お父さんが航海に行き、預けられたおばさんにひどい目にあったスーザンは逃げ出して、白鳥たちにかくまわれます。
『りかちゃんがわらった』
鹿島和男文・写真 ポプラ社 一〇〇〇円
 教室では話さなかったりかちゃんが笑うようになるまでを、担任の筆者がとり続けた写真で綴るドキュメント。
『みえないってどんなこと』
星川ひろ子写真・文 岩崎書店 一三〇〇円
 全盲のめぐみさんが盲導犬のエルバと一緒に僕たちのクラスに来た。見えないってどんなことか、実際にやってみた。ワークショップを通して語りかける写真絵本。
『ヴァイノと白鳥ひめ』
東京子ども図書館編 東京子ども図書館 
一五〇〇円
 愛蔵版おはなしのろうそく6巻目。「ルンペルシュティルツヘン」など十二のお話入り。小学生にも読めるよう配慮してあります。
『「わらべうた」で子育て 入門編』CD付
阿部ヤヱ 平野恵理子絵 福音館書店 
一五〇〇円
 遠野の語り手が、子育ての中でのわらべうたには生きる知恵があると語ってくれます。 



もどる↑




 2002年 9月 本棚から
『ぷくちゃんのいただきまあす』
さく・ひろかわさえこ アリス館 
八八〇円
 田舎から野菜が届きました。お母さんがスープを作ってくれます。「まあ
だ?」。子育て支援として企画されたこのシリーズもこれで最終巻となるよう
です。
『カルちゃんエルくんたかいたかい』
 いわむらかずお ひさかたチャイルド 一〇〇〇円
 草によじ登るカエルのカルちゃんエルくん。虫たちの誘われて上へ上へとジャンプして、ついに木のてっぺんへ。一,二才から。
『ただいま!』
やすいすえこさく つちだよしはるえ 岩崎書店 九〇〇円
 こぶたくんは、まず一号室に「ただいま!」、二号室にも「ただいま!」。
アパート全部がこぶたくんを暖かく迎えてくれます。細かく描かれて絵が楽しい。
『のはらまつり』
近藤薫美子 童心社 一二〇〇円
 野原は毎日お祭り。見返しに一年分のお祭りの暦。そして毎月のお祭り?がくり広げられていきます。すみずみまで眺めだしたらやめられない。
『100ぴきのいぬ100のなまえ』
チンルン・リー/さく・え 
きたやまようこ/やく フレーベル館 一二〇〇円
 子どもの頃の夢をかなえた女性が、一緒に暮らす一〇〇匹の犬を紹介します。いろいろな犬がいっぱい居るけど、全部ちゃんと名前で呼ぶのです。でも、「ぜんざい」「だいふく」には違和感。原語では何だったのでしょうか?
『ぼくはぼくのほんがすき』
アニタ・ジェラームさく おがわひとみやく 評論社 一三〇〇円
ぼくは、ぼくの本が好き。見た目も手触りも。いろんなところに連れて行ってくれるし、ステキな友だちに会える。絵は良いが、よくあるパターン。
『おばけめぐり』
瀬川昌夫原作 スズキコージ絵 
金の星社 一五〇〇円
 「おばけなんかいない」って言ったら、おばけの案内人が出てきて、兄弟にいろいろなおばけを見せてくれた。最後はおばけや幽霊とのつきあい方も教えてくれたよ。
『ワニくんのふしぎなよる』
みやざきひろかず・さく・え BL出版 一三〇〇円
 ワニくんシリーズ第十一弾。望遠鏡で星を見ていたら、宇宙人が現れた!勝手に家に入って、冷蔵庫のものを食べ、そして…。宇宙語の解読表つき。
『ひかりがうまれたとき』
さいわイヴォネ・リバス 
えイレネ・サビノ やくみやかわけんじ新世研 一六〇〇円
 世界が闇に包まれていた頃、光の主に光をもらってくるように、父親が娘に言いつけた。ヴェネズエラのワラオ民族の民話です。
『どんでんがえる
ーかえると王子様の恋物語』

ルイジ・ダル・チン文 
フランチェスカ・グレーコ絵 
せきぐちともこ訳 カワイ出版 
一五〇〇円

 いけに一匹だけ取り残されたかえる。他のカエルは王子様にキスされて、王女様となって行ってしまったのです。「カエル王子」のパロディ。
『ナイトシミーー元気になる魔法』
絵アンソニー・ブラウン 
文グエン・ストラウス 訳灰島かり 
平凡社 一五〇〇円
 エリックは口をきかない。ただしゃべりたくないだけ。秘密の友だちナイトシミーがいるから平気。ある時マーシャと遊んだら、ナイトシミーがいなくなってしまった。短い言葉で少年の心の動きを描いている。
『ベンジャミンのたからもの』
ガース・ウィリアムズ こだまともこ訳あすなろ書房 一四〇〇円
 ある晴れた日、うさぎのベンジャミンは釣りに出かけた。海が荒れだして遭難してしまった。一九五一年の作品を元にローズマリー・ウェルズが色を付け、絵本に再生しました。
『魔笛』
ミヒャエル・ゾーヴァ画 那須田淳文 講談社 二〇〇〇円

 ぼくタミーノ王子が、夜の女王に頼まれて、鳥男のパパゲーノと、パミーナ姫を救いに太陽の神殿に行くことになった。有名なモーツァルトのオペラの絵本版。九八年のフランクフルト歌劇場での上演のための、舞台美術・衣裳草案
のための描かれた絵を構成してつくられた。
『ゴリラとあかいぼうし』
山極寿一作 ダヴィッド・ビシームワ絵福音館書店 一二〇〇円
 男の子が森にきのこ採りに来て、帽子を落としていった。ゴリラの子がそれを見つけてかぶってみた。ゴリラの研究者と、ゴリラ保護のNGOを代表するアーティストの合作。
『ジョデイのいんげんまめ』
マラキー・ドイルぶん 
ジョディス・アリボーンえ 
山口文生やく 評論社 一三〇〇円
おじいちゃんがジョディにインゲンの豆をくれました。そして庭の日当たり良いところの土をかいて、二人で植えました。そうしたら…。
『どうする ティリー?』
レオ・レオーニ 谷川俊太郎訳 
あすなろ書房 一二〇〇円
 ねずみたちは壁の向こうに何があるかなんて考えずに暮らしていた。でもティリーは違った。何とかして、向こうに行きたいと考えていた。レオニらしい作品。
『オタマジャクシのうんどうかい』
阿部夏丸・作 村上康成・絵 講談社 一一〇〇円
 ドーナツ池のオタマジャクシの学校で運動会がある。ザリガニに切られてしっぽの短いタマは、一匹だけいつも遅い。みんなはタマのための考えた。
ちょっと考えさせてくれる結末です。


もどる→ 





 2002年 8月 本棚から
『ジンガくん いちばへいく』
さく・え ふしはらのじこ 福音館書店 一三〇〇円

 
ジンガくんは一人で卵をもって、市場にいくことになりました。細かく描き込まれた絵を見ているだけで楽しい。アフリカ・コンゴの村の話。
 
『こわくない こわくない』
内田麟太郎 大島妙子 童心社 800円
 まあくんは最近何でも反対をいいます。おばけがでてきても、「こわくない、こわくない」。するとおばけは・・・。
『こぐまのともちゃん』
いまいみこ 福音館書店 一三〇〇円

 

 
ともちゃんはおにいちゃんのあっちゃんと、おばあちゃんの家までおつかい。途中でいろんなものに出会って・・・。
 パターンの繰り返しで分かりやすい話なのだからもう少し言葉を少なくすっきりできると、小さい子から楽しめるものになったと思う。

 
『こうさぎけんたのたからさがし』
松野正子・文 かまたのぶこ・絵
童心社 一三〇〇円

 
けんたは黄色いきれいな布で袋を作ってもらいました。これに入れる宝を探そうと出かけました。絵本タイプだが内容は幼年童話。これも絵に語らせるか、言葉で語るか、むずかしいところです。
『まいごのフォクシー』
イングリ&エドガー・ドーレア文・絵
うらべちえこ訳
岩波書店 一九〇〇円
 フォクシーは飼い主の男の子の後を追って家をで、まいごになりました。一九四九年の作品です。
『わたしのおいわいのとき』
バード・ヘイラー文
ピーター・パーナル絵
田嶋さき子訳 偕成社 一二〇〇円
 砂漠の中で淋しくないのと人は言う。でも、私はいつもお祝いすることに出会う。
〈砂ぼこり悪魔〉や虹やコヨーテ・・。
『子どもとお母さんの
手づくりおもちゃ絵本』

小林衛巳子・ときわ平幼児教室編
大島妙子絵 のら書店 一二〇〇円

 身近な材料で作るおもちゃいろいろ。遊び方いろいろ。いっしょに作ってみましょうか。

 
『虫の飼いかた さがしかた』
藤丸篤夫・新開孝
福音館書店 一七〇〇円
 
昆虫カメラマンの二人が伝授する、身近な虫を簡単に飼うための工夫などなど。盛り沢山の写真で紹介。
『タネはどこからきたか?』
鷲谷いずみ・文 埴沙萌・写真
山と渓谷社 一六〇〇円

 タネのさまざまな冒険と、芽生えの不思議さを豊富な写真と共にていねいに説明している。内容は小学校高学年以上。


もどる→ 




 2002年 7月 本棚から
「すりすりももんちゃん」
とよたかずひこ 童心社 八〇〇円

 ももんちゃんが砂場で遊んでいると、ねこがすりすり、きんぎょもきてすりすり。シリーズ第三弾。
「ぷくちゃん ねんねんぽっぽ」
さく・ひろかわさえこ アリス館 八八〇円
  シリーズ第四弾。パジャマに着替えて、歯を磨いて。ぷくちゃんがねんねするように、お母さんが歌ってくれます。
 
「あついあついひ」
しのづかゆみこ 佼成出版社 一三〇〇円
 
 
 雲が動き出し、雨が降り出す。地面に密着した目線で、雨を喜ぶかえるやみみずなどを大きく描く。
「あめ! RAIN!」
マニャ・ストイッチュ作 ポプラ社 一四〇〇円
アフリカの大地が乾いてひび割れている。雨のにおいがするとヤマアラシ。次々に動物たちが雨の気配を感じ、伝えようとしていく。色がはっきりきれい。
「14匹のとんぼいけ」
いわむらかずお 童心社 一二〇〇円
久々の新刊。今回は子ども達がとんぼいけに遊びに行きます。そこにはおにやんまや、きいととんぼやしょうじょうとんぼなどさまざまなとんぼがいました。
「おばあちゃん すごい!」
なかがわひろかた・文 
むらかみやすねり・絵 童心社 一三〇〇円
 遊んでいると、おばあちゃんがやってきた。お手玉もけん玉もすごい。ほんとは「ひろたかなり」ってこを訪ねてきたんだけど…。ピーマン村シリーズ最新刊。
「うちにかえったガラコ」
島田ゆか 文溪堂 一三〇〇円

 「バムとケロ」シリーズ最新刊。冷たい風が吹き、ガラコはうちに帰ってきました。熱いお風呂に入ろうと用意をし出すと、誰かが訪ねてきました。裏表紙も見返しもしっかり遊んでいるのを楽しんで下さい。
 
「カマキリくん」
タダ サトシ こぐま社 一三〇〇円
 こんちゃんは、カマキリを家に連れて帰ると、一緒に遊びました。夜、バッタ達と一緒の水槽に入れたら…。体験から描く昆虫の話。
「へびのせんせいとさるのかんごふさん」
穂高順也ぶん 荒井良二え
ビリケン出版 一六〇〇円
 へびの看護婦さんが先生をやってみることになりました。だから看護婦さんはさるの先生がなります。ナンセンスすぎて笑うしかない。
「よわむしらいおん」
八木田宣子文 長新太絵 徳間書店 一四〇〇円
朝目が覚めると、ぼくの隣にライオンが寝ていた。眠いって言ったら、らいおん「ねむいんだー」ってどなってくれた。でも、お腹が痛くなって、注射って言われたらにげだしちゃった。
「ぼくはいぬのプーシュキン」
ハリエット・M・ジーファート文 
ドナルド・サーフ絵 山元育代訳 
ほるぷ出版 一五〇〇円
 ぼくはケイトとマイケルと仲良く暮らしていた。けれど、あかんぼうが来てから、変わってしまった。よくあるテーマだけど、これはこれで楽しめる。
「スティーナと荒らしの日」
レーナ・アンッデェション作 佐伯愛子訳
文化出版局 一二〇〇円
島のおじいちゃんの家に来たスティーナ。嵐が見たくて、夜、家を抜け出したけれど…。
「やあ!出会えたね ダンゴムシ」
今森光彦 アリス館 一四〇〇円

 ダンゴムシを水槽で飼育した観察記。脱皮や子どもなど含めたドアップの写真がすごい。
「パパのカノジョは」
ジャニス・レヴィ作 クリス・モンロー絵
もん訳 岩崎書店 一三〇〇円
パパのあたらしいカノジョはすごくカッコわるい!カノジョへの不満を並べるあたし。でも、カノジョは話をきちんと聞いてくれる、とだんだん肯定的になっていく。小学生に読みきかせてみたい。
「クマの名前は日曜日」
アクセル・ハッケ作 ミヒャエル・ゾーヴァ絵 丘沢静也訳 岩波書店 一五〇〇円

 ぼくは小さいときクマをもっていた。クマを洗濯した日、ぼくは夢を見た。大人の童話。
とどまることなくー奴隷解放につくした黒人女性ソルジャー・トゥルース」
アン・ロックウェル作 
グレゴリー・クリスティー絵 
もりうちすみこ訳 
国土社 一五〇〇円
一七九七年に奴隷として生まれ、三〇才で自由を得たイザベラ。その後は名前を変え、奴隷の悲惨さを語り続け、奴隷解放に力を尽くした。その生涯を端的に語っている絵本。
「呼びかけの唄
ー遠野のわらべ唄の語り伝え2」

阿部ヤヱ エイデル研究所 二〇九五円


もどる→ 
  


 2002年 6月 本棚から
こねこのえほん1『あさですよ』
こねこのえほん2『いそいでいそいで』

絵と文 たなかとよみ 
あすなろ書房 各七〇〇円

 リアルな子猫がかわいい、赤ちゃん向けの絵本
『ぼくがパンツをきらいなわけ』
磯みゆき ポプラ社 七八〇円
 
 好評だった「ぼくがおっぱいをきらいなわけ」の第二弾。今度はお風呂上がりにパンツをはかないぼくの気持ち。
『ありんこぐんだん』
武田美穂 理論社 一〇〇〇円
 
 「おさとうこぼしちゃいけないよ」「どこからともなく ありんこぐんだんやってくる」テンポのよい言葉と、とぼけたイラストで笑えるナンセンス。
『野をこえて』
にしむらあつこ ビリケン出版 一六〇〇円
 
 東の森でめざめたヘビの子、春の野原をこえて旅のはじまり。夏の山を越え、秋の森でであい、今度は一緒に春を待つ。一見単純だが、子ども達は楽しむでしょう。

『あのうしこのうし どんなうし』
さくアントニオ・ヴェンツーラ 
えパブロ・アマルゴ やくおおたにあきこ 
新世研 一六〇〇円

 牛って同じに見える?との問いかけに次の頁からさまざまな牛が登場。みんな違うことを実際に見せてくれる。
 
『あそびにきてね』
バーナード・ロッジ文 
モーリーン・ロッフィ絵 前沢明枝訳
文化出版局 一四五六円

 一番地に双子が引っ越してきた。二番地では、と順に家を紹介するうちに、季節は春から冬になっていく。それぞれの家の外側と内側がみられるしかけになっている。
 
『はたけのカーニバル』
田島征三 童心社 一三〇〇円

 おじさんが、村の寄り合いに出かけたすきに、はたけの虫や野菜たちがカーニバルを始めると大騒ぎ。原点の畑に戻ったような作品。
 

 『わたしのうみべ』
長新太さく 校正出版社 一四〇〇円

 「わたし朝の海辺が大好きです」海辺には色々なものが流れ着いてきます。ナンセンスではありながら、今までとは違う静かな空気が流れています。「つきよのかいじゅう」や「トリとぼく」のような雰囲気です。
『しりとりあそびえほん』
石津ちひろ文 荒井良二絵 
のら書店 1000円

 春のしりとりや黄色のしりとりなど、テーマ別のしりとりが見開きごとに並んでいる。一緒に遊んでみよう。
 
『パタポンー幼い子の詩集1』
田中和雄編 童話屋 一二五〇円


 瀬田貞二の「幼い子の文学」で語られた詩を集めた本。まどみちおや谷川俊太郎、A・A・ミルンなどが入っている。
『ちいさなひこうきフラップ』
松本州平作・絵 徳間書店 一六〇〇円
 フラップは遠くの小さい島に郵便を運んでいきました。ところが帰りに嵐に遭い、翼がおれてしまいました。今風のカラフルなイラストが好みを分けるかも。
 
『なくなったあかいようふく』
村山籌子作 村山知義絵 村山亜土再話 福音館書店 一三〇〇円

 ニワトリさんが買ってもらったばかりの洋服がなくなってしまいました。お母さんは犬の探偵さんに探してもらうことに・・。残されたイラストを素に再話した作品。
 
『かぼちゃスープ』
さくヘレン・クーパー やくせなあいこ 
アスラン書房 一六〇〇円

 ねことりすとあひるは、いつもなかよし。でも今日はあひるがいつもと違うことをやりたがり、大騒ぎ。すみずみまで気を配った絵で楽しめる。深読みすれば、子どもの自立の話かも。
『だれをのせるの、ユニコーン?』
エイドリアン・ミッチェル文 
スティーブン・ランバート絵 おかだよしえ訳
 評論社 一三〇〇円

 疑り深い王様がユニコーンを捕まえようと、名無しのみなしごに歌を歌わせました。詩情豊かなファンタジー。
 
『奇跡の樹
ーよみがえった大フジのおはなしー』

絵・文葉祥明 原作塚本こなみ 
下野新聞社 一三〇〇円

 無理だといわれていた大藤を移植させた実話に基づいて描かれた話。
『猫吉一家物語ー春夏』
大島妙子作 金の星社 一二〇〇円


 「大きなポケット」に掲載された作品を素に書き下ろした駒割り本。
 
『地球気象探検ー写真で見る大気の惑星ー』
マイケル・アラビー 小葉竹由美訳 
福音館書店 二三〇〇円

 気象衛星とスペースシャトルの最新画像を中心に大気現象を紹介し解説している大型写真図鑑。
『人体探検
ー最新画像でながめる人体の不思議ー』

リチャード・ウォーカー 中野博美訳 
福音館書店 二三〇〇円
最新コンピュータ技術とクローズアップ写真を手がかりに人間の体の仕組みを探る大型写真図鑑。

もどる→



 2002年 5月 本棚から
『キスちょうだい!』
カール・ノラックぶん 
クロード・K・デュボアえ 
河野万里子やく ほるぷ
出版 800円
小さなレオは「おもちゃ、ちょうだい」「あめ、ちょうだい」。ロラはとう
とうおこっちゃった。そしたら…。ハムスターのロラの赤ちゃん版、といって
も、喜ぶのは下に赤ちゃんのできた幼児でしょう。
『かさかしてあげる』
こいでやすこ さく 
福音館書店 七四三円
 雨が降ってきた。なっちゃんが雨宿りをしているとカエルやたぬきがかさを
貸してくれた。子どもが動物たちに傘をかしてあげる話が多い中、これは貸し
てもらう話。雨の日に。
『こぶた かげこぶた』
小野かおる さく 
福音館書店 七四三円
 お散歩でこぶたについてきたのは、「かげこぶた」。かげあそびをしたくな
るお話。

『どろだんご』
たなかよしゆき ぶん 
のさかゆうさく え 
福音館書店 七四三円
 泥あそびと泥だんごつくり。保育園で大人気だった「年少版こどものとも」
が、ようやくハードカバーになりました。

『くろいちょうちょーじらいで足をなくした男の子の話ー』
シルビア・ファオツァーニ作
辻田希世子訳
講談社 一六〇〇円



 ぼくは、黒い蝶を見つけた。それを飛ばしたら、何にも見えなくなった。気
がついたら足がなかった。地雷の恐ろしさを小さい人にも分かりやすく描いた
絵本。
『ともだち ひきとりや』
内田麟太郎作 降矢奈々絵 
偕成社 一〇〇〇円

 シリーズ第五弾。今度はケンカばかりしているイノシシとイタチの仲を取り
もとうと…。相変わらず快調です。
『おばあちゃんの日』
くりたさおり 偕成社 一〇〇〇円

 今日はだいすきなおばあちゃんがやってくる日。わたしとおねえちゃんはわ
くわく。しあわせな一日を柔らかな水彩で描いた絵本。
『ほんとうのことをいってもいいの?』
パトリシア・C・マキサック文
ジゼル・ポター絵 
ふくもとゆきこ訳 
BL出版 一三〇〇円

 リビーはお母さんに嘘をついてとても苦しかった。だから本当のことだけを
言おうとしたら、みんな怒ってしまった。じっくり考えられる年齢から。
『ねこの船』
文・こやま峰子 絵・渡辺あきお 英訳・スネル博子
自由国民社 一六〇〇円

 戦争中、ねこに食べ物をあげたがった少女は、東方行きの貨物列車に乗せら
れて帰ってきませんでした。一人帰ってきた母親は…。アムステルダムの実話
を元にした話。
『カッコウが鳴く日』
小泉くるみ作・絵 
ポプラ社 一三〇〇円


 雪解けからカッコウの鳴く初夏まで、北海道の季節の移り変わりを、生活描
写とともに描いています。四季の本これで四作揃いました
『キャベツ姫』
エロール・ル・カイン作 
灰島かり訳 
ほるぷ出版 一四〇〇円


 あるところに怒りん坊の王様がいて、気にくわないことがあると相手を罵っ
ていました。ル・カインの創作のフェアリー・テイル。

『おうじょさまのぼうけん』
エルサ・ベスコフさく 
石井登志子やく 
フェリシモ出版 一五二四円

 王女様が王様と犬のぺれを連れて森へ散歩に行くと、うさぎが駆けてきて
…。昔なつかしい香りの物語。原作は一九三四年。
『ポケットにはなにがはいっているの?』
ぶんポールとエマ・ロジャース 
えエマ・ロジャース 
やく上野和子 
大日本絵画 二四〇〇円

 昔話の登場人物達のポケットにはなにがはいっている?手紙や指人形など
色々入ったしかけになっています。
『あなたの小さかったとき』
越智登代子文 藤枝つう絵 
福音館書店 一二〇〇円

 あたしが学校から帰ってきたら、お母さんがあたしが赤ちゃんだったときの
物を整理していた。色々な物から小さかった時の話が広がって…。読んだら
やっぱりその子の小さかったときの話をしたくなる、そんな絵本です。
『雲へ』
黒井健 偕成社 一二〇〇円

 ぼくはずっと前、飛んだことがあるよ。雲まで行ってきた。この作者独特の
世界が広がる。
『鳥と歌えば』
村上康成 PHP研究所 
一一〇〇円

 シジュウカラ、ウソ、ツグミ…。それぞれの野鳥の詩を、冬から四季をたど
りつづってある。
『海へさがしに』
デブラ・フレイジャー作 
井上荒野訳 
福音館書店 一三〇〇円

 海へ探しに行くのは宝物?。ママはお日様と水と…。写真に切り絵を合わせ
た洒落た絵だが、自然観察の誘いになっている。
『手作り布の絵本ーボタンがふたつ』
よこはま布えほんぐるーぷ著 
偕成社 二〇〇〇円
 
『手作り布の絵本と遊具ーこんちゅうえあわせ』
野口光世著 偕成社 二〇〇〇円
 絵を色々と動かして遊べる布えほんや遊具、長年の制作活動の中から生まれ
た作品の数々。実物大型紙つき。



もどる→

本棚から 4月

「ぐりとぐらのおおそうじ」
「ぐりとぐらのあいうえお」
「ママだいすき」
「だれかがいます」
「そらはさくらいろ」
「ねむたくなった」
「やまねのネンネ」
「ベンのトランペット」
「ぼく、もうなかないよ」
「あぶないよ!」
「ふたりでまいご」
「空とぶくじら」
「私、ジョージア」
「雑草レシピ元気読本」
「自家採取ハンドブックー「たねとりくらぶ」をはじめようー」
「グリーンデータブック2002 オーガニック電話帳」

「ぐりとぐらのおおそうじ」
中川李枝子文/山脇百合子絵/福音館書店/八〇〇円
 春の光が家の中にいっぱいになったら、冬の間の埃が目につき、ぐりとぐら
は大掃除をすることに…。「おひさまはらっぱ」に収録されていて、絵本化さ
れていなかった話が絵本になった。

「ぐりとぐらのあいうえお」
中川李枝子作/山脇百合子絵/福音館書店/四七六円
 「あ」から始まって、五〇音順に言葉遊びを並べた小さな絵本。持ち歩くの
にちょうどいい小さなサイズ。

「ママだいすき」
まど・みちお文/ましませつこ絵/こぐま社/九〇〇円
 色々な動物の子どもがママに可愛がられている様子を描く、赤ちゃん絵本。

「だれかがいます」
五味太郎/偕成社/八〇〇円
 「だれかがいます」家の影から黒い馬。絵の中から色々な動物たちが飛び出
してくる。こどものとも年少版をそのまま少し小さくして出された。「あそぼ
うよ」も出た。

「そらはさくらいろ」
村上康成/ひかりのくに/一二〇〇円
 桜と一緒、地面に寝っ転がると空が広いね。そこへ犬がのぞき込んで、なに
してるの?どんどんふえて…。春、桜ふぶきの絵本です。

「ねむたくなった」
ジェーン・R・ハワード作/角野栄子訳/リン・チェリー絵/あかね書房/一
四〇〇円
 眠たくなった女の子。鳥の巣で寝てみたい。洞穴で寝るのってどんな気持?
最後は「あたしのベット、あたしのふとん、あたしのまくら」幸せな気持で眠
りにつく。復刊。

やまねのネンネ」
どいかや/BL出版/一三〇〇円
 やまねのネンネは夢を見て、寝ぼけて穴から落っこちた。ネンネの夢と現実
とが見開きで左右に描かれている。ふんわりしたいときに見る絵本。

「ベンのトランペット」
R・イザドラ作・絵/谷川俊太郎/あかね書房/一四〇〇円
 ベンはジグザグ・ジャズクラブから流れてくる音楽に耳を澄ます。白黒のイ
ラストの中にジャズが響く。一九七九年のコールデコット賞次作の作品。この
春の復刊。

「ぼく、もうなかないよ」
サイモン・パトック文/アリソン・バートレット絵/ないとうふみこ訳/徳間
書店/一四〇〇円
 サルとカバはなかよし。いつもサルはカバに話をねだっていました。ある
時、年老いたカバは命の終わりを迎えるためにジャングルの奥に行ってしまい
ました。サルが泣き暮らしていると、カメレオンがやってきて、話をねだりま
した。明るい色彩の中で、悲しみを乗り越える姿を描いています。

あぶないよ!」
ぶんフランチェスコ ピトー/えベルナデット ジェルベ/やく栗栖カイ/ブ
ロンズ新社/一五〇〇円
 「ブランコゆらゆらたのしいけれど/てをはなすのは… あぶないよ!」こ
の繰り返しで、どんどん危ないことがおおきくなり、文字もあわせて大きくな
る。これを読んだらもう充分、それ以上のお説教はいらない。

「ふたりでまいご」
いとうひろしさく/徳間書店/一三〇〇円
 あたしは世界一のおねえちゃん。だから弟は世界一の弟のはず。シリーズと
は銘打ってはいないけれど、これはやはり「ごきげんなすてご」の数年後、で
しょう。

「空とぶくじら」
みなみらんぼう作/篠崎三郎/学研/一四〇〇円
 ある日、高い空を飛ぶくじらの群があったが、力つきて大地に落ちた。くじ
らを救う会議で判明したのは、汚れた海から逃れるためにくじらは翼をはやし
たという。くじらと環境、地球と命を考える絵本。

「私、ジョージア」
ジャネット・ウィンター絵も/長田弘訳/みすず書房/一八〇〇円
 詩人が贈る絵本シリーズ。「自分が何をしたいかを、私は常に分かってい
た」花と骨と砂漠を描いた画家ジョージア・オキーフの魂と作品を描き出した
伝記絵本。

「雑草レシピ元気読本」
小崎順子/無明舎出版/一二〇〇円
 たんぽぽ、よもぎのみならず、はこべやオオバコ、ギシギシだって食べられ
ます。美味しい食べ方、薬効なども紹介しています。

「自家採取ハンドブックー「たねとりくらぶ」をはじめようー」
ミシェル・ファントン、ジュード・ファントン著/自家採取ハンドブック出版
委員会訳/現代書館/二〇〇〇円
 今、種は買う物になってしまっている。でも本来種は文化遺産。これは在来
種を保存し自分で種を取るためのガイドブック。もちろんベランダ園芸から農
家の畑まででも使える。

「グリーンデータブック2002 オーガニック電話帳」
別冊チャネラー/チャネラー/四五〇〇円
 生産者からショップ・インターネット通販までを網羅したオーガニック分野
の情報満載。

もどる→


2002年1月

『あかちゃんのゆりかご』
『くろってかわいい』
『ながいながいへびのはなし』
『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』
『ヨセフのだいじなコート』
『ふたりのあか毛』
『ねえ とうさん』
『ネズミとりネコくん』
『なかよしむら』
『ロザリンドとこじか』
『おやゆびひめ』
『光のように 鳥のように…ー画家マティスの物語』
『まつぼっくりノートーひろってひしぎ つくってたのしい』
『しばわんこの和のこころ』
『暴力から身をまもる本』

『あかちゃんのゆりかご』
レベッカ・ボンド作 さくまゆみこ訳 偕成社 一四〇〇円
 「あかちゃんがうまれてくるとわかったとき、かぞくはみんなでおおよろこ
びしました。」
そしてお父さんはゆりかごを作り、おじいさんがそれに色を塗り、おばあさん
はキルトを作り、お兄ちゃんはモビールを作った。赤ちゃんを迎えようとする
家族を喜びがゆりかごを作る過程をとおして伝わってくる。部屋の上から見て
いるような視点が、広がりと柔らかさを出している。ゆったり楽める。


『くろってかわいい』
アナ・マリア・マシャドさく ロサナ・ファリアえ もちづきひろあきやく 
新世研 一六〇〇円
 ティナは素晴らしく黒い肌の女の子。しろうさぎが、同じように黒くなりた
くてあれこれ聞くけど、いっこうにうまくいかない。と、ティナのお母さんが
「これは秘密でもなんでもないの。おばあちゃん譲りなの。」そこで、しろう
さぎは、夜の闇のように黒いうさぎと結婚して、まっ黒な黒のこうさぎが生ま
れた。ベネズエラを背景にした絵もステキ。

『ながいながいへびのはなし』
風木一人・文 高畠純・絵 小峰書店 一二〇〇円
長い長いヘビがいた。頭がお昼を食べるころ、尻尾はまだ夜の国。で、頭と尻
尾がそれぞれ相手がどうしているか気になって…。このナンセンスさが分かる
のは小学生かな??


『でんしゃでいこう でんしゃでかえろう』
作絵間瀬なおかた ひさかたチャイルド 一〇〇〇円
 雪の降り積もった山の駅から電車が行く。トンネルをくぐり、終点は菜の花
の咲く海の駅。トンネルはくり抜いてあり、うまく次のページを見せる。二両
編成の電車の乗客があれこれ動いているのを子どもたちはきっと楽しむだろ
う。終点に着いたら、後ろからまた山の駅に帰っていくことができる。


『ヨセフのだいじなコート』
シムズ・タバック作 木坂涼訳 フレーベル館 一四〇〇円
 ユダヤ人に伝わるイディッシュ語の歌の絵本化。ヨセフはコートを持ってい
たがすり切れてきて、ジャケットに作り替えた。と、どんどん小さく作り替え
ていく話。切り抜きのほかに、コラージュなど絵の遊びもあって、テンポのよ
い文句とともに楽しめる。


『ふたりのあか毛』
さくウィルとニコラス やくはるみこうへい 童話館出版 一五〇〇円
 同じ町に住むジョーイというあか毛の男の子とあか毛のネコ、でもふたりは
ともだちではなかった。彼等が出会ってともだちになるまでを描いた一九五〇
年の作品。ていねいな展開が良い。


『ねえ とうさん』
佐野洋子 小学館 一四〇〇円
 こぶしが咲いてとうさんが帰ってきました。くまの子が散歩に行こうと言う
と「よしよし」「てをつないで」「よしよし」「かたぐるまして」「よしよ
し」。とうさんはすごい、何でも「よしよし」とやってしまう。そして「おれ
はくまらしいだけさ」。本当に子どもが欲している親らしい親をさりげなく見
せてくれる。


『ネズミとりネコくん』
パウロ・カンポス作 ジャンディラ・ロレンズ絵 たかはしなおこ訳 新世研
 一六〇〇円
 クリスティーナさんは、台所のねずみを取るネコが欲しいと旦那さんに言い
ました。そこで、納屋から灰色のネコを連れてくると…。もう少し文章を整理
し、説明を省いた方が幅広い年齢層に楽しんでもらえたと思う。絵はなかなか
良いのだから。


『なかよしむら』
さく・えホン・ソンチャン やくうめさわかよこ 新世研 一六〇〇円
 韓国の作家が中国の昔話を描いた絵本。仲良く幸せに暮らす村の話を聞いた
竜王が、家来の魚に村人を一人連れてくるように言いつけます。話を聞いた村
人は互いに自分はいなくてもみんなは村に必要な人と、それぞれ自分が行こう
とします。語りで聞いても面白い話だが、昔の暮らしを伝える絵も良い。


『ロザリンドとこじか』
エルサ・ベスコフさく 石井登志子やく フェリシモ出版 一四二九円
 ロザリンドがお昼寝していると、鉄砲の音に驚いて子鹿が逃げてしまいまし
た。子鹿が逃げた先は王様の庭。そこで檻に入れられた子鹿は、何も食べませ
ん。昔話風の話です。


『おやゆびひめ』
H・C・アンデルセンさく エルサ・ベスコフえ 石井登志子やく フェリシ
モ出版 一四二九円
 こちらは有名な話にベスコフのさし絵です。おやゆびひめの顔立ちが次第に
成長しています。また髪の毛も伸びているというように、細かいところまで気
を配った絵です。


『光のように 鳥のように…ー画家マティスの物語』
作/ビジュル・トール 訳/今江祥智 BL出版 一六〇〇円
 アンリ・マティスの作品と晩年の暮らしを描いた絵本。マティスはニースの
光を描いた。色彩豊かに。マティスへの愛情にあふれている。これは手にとっ
て見てもらうしかない。


『まつぼっくりノートーひろってひしぎ つくってたのしい』
いわさゆうこ作 文化出版局 一三〇〇円
 ノートシリーズ第四弾。ほぼ実物大のマツボックリのイラストとさまざまな
針葉樹六〇種を紹介。分かりやすくためになる。


『しばわんこの和のこころ』
絵と文川浦良枝 白泉社 一四〇〇円
 「月刊MOE」に連載したものをまとめた本。しばわんこという柴犬のキャ
ラクターを通して、日本の伝統的なマナーや季節ごとの行事を伝える。対象は
ティーン以上。


『暴力から身をまもる本』
L・ジャフェ、L・サン=マルク作 永田千奈訳 晶文社 一二〇〇円
 フランスの自立した子どもになるためのガイドブック「一緒に生きる」シ
リーズからの翻訳。子どもと一緒に考える実践に役立つワークブック。「お金
から」もある。

もどる→



トップへ ひとつ戻る メールへ 掲示板へ